月曜日, 10月 24, 2011

茅葺き屋根のこと


桜井神社の大神宮の一番手前のお社の屋根の葺き替えが終了しました。
以前の屋根は、まん中がぺしゃげてて、そこに杉の木が芽を出してちょこんと植わってました。
新しく吹き替えられた屋根は金色に光っててなんとも誇らしげ。
うれしいなぁ。

昨夜はこの屋根の葺き替えをしているソワカ君と、ひととき過ごしました。
もともと私は神話好きなのですが、(ということに最近気がついた!)
彼が茅葺き職人になってから、日本の神話へもすごく興味がわき、
それに連なって、神社への興味も津々になっていったわけです。

神社にはそれ自体に、さまざまなメッセージが込められています。
神社自体が子宮を表しているのはもう有名な話しですよね。
これはさておき、
この桜井神社の大神宮、三つのお社が連なっていて、
訪れた方が、伊勢神宮とよく似ている〜と、いってあるのをよく耳にします。
その建ち方がおもしろい。
手前といちばん奥は、平入というう屋根の棟に平行な入り口。
まん中だけは、屋根の三角になった端側(妻)を入り口にする妻入りのつくり。
平入は、伊勢神宮が代表格。
妻入りは、出雲大社が代表格。
そして屋根。
屋根のてっぺんの鰹木に交差する千木には
内削ぎと言う地面と平行に切ったものと
地面に垂直に散った、外削ぎと言うものがある。
この神社にはそのどちらも見られる。

ソワカ君曰く、
『この屋根のつくりからいって、
 この神社には、男の神様も女の神様もおるバイねぇ〜』
ふむふむ。
だから、大神宮のお社の中に”内宮源 外宮開”って書いてあるのかなぁ〜
『そうかもねぇ〜
 そうそう、明日から大神宮のいちばん奥の屋根の葺き替えが始るけん、
 ご神体を今夜、神主さんが下の神社にうつしてあるはずやもんねぇ』
へぇ〜
『で、ご神体はなんですか?鏡ですか?ってきいたんよ』
うんうん、なんて?
『それがさぁ、すごいと!』
なになに?
『神主さんも見たことないんだって』
わぁ〜!なんか、すごいね!それ!
『そうなんよ〜』

あ〜だ、こ〜だと神社好きの二人の話しは盛り上がり、
留まるところを知らない…
いや、楽しいんですよ。
そんな神社談義の良き友ソワカ君、
先週、来店した時に、
『茅葺き屋根職人として、
 来年から始る伊勢神宮の式年遷宮で、
 神社の中で一番格式の高い、伊勢神宮の屋根の葺き替えがしたいっ!』
と、うなってた。
昨日の朝、おまいりに行った時に屋根の上から
『伊勢神宮、いけそう!』
と、嬉しそうな声で叫んでくれた。
やったね!私まで一緒に葺き替えするかのように嬉しいよ〜
おかげで日曜日はものすごく浮かれた気分で営業できました。
だって、その仕事に携わるのには、
20年に一回しかチャンスはやってこないんだからね!


その喜びを抱えて、夕方 彼はやって来たわけです。
美しい日本の茅葺き屋根。
みんなで大事に大事にしなくてはですね。
この素晴しい職人さんたちも、
15年ほど前には、もう、後をつぐ人がいなくなるのではないかというほど
後継者が減っていっていたそうです。
現在はその頃の人たちの奮闘で、かなり若い後継者も増えたみたい。
そのエピソードもたっぷり聞かせてもらいました。うふふ
茅葺き屋根は、オランダやイギリスにもあるんですって。
次はソワカ君、海外研修だね。

また、楽しい話し、いっぱい聞かせてくださいね〜

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